京都五山 禅の文化展に行ってきました。

禅の文化展


蒸し暑い1日だった。

打合せのあと、上野の東京国立博物館に「京都五山 禅の文化展」を見に行く。
大噴水の前のベンチに腰掛けて先ずは一服。
鮮やかな木々の緑と空の色のコントラストがきれいだった。
葉が生い茂った木々のおかげで、ビルなんて全く見えない。
ここは東京か?と思うような風景。
パースのキングスパークをふと思い出した。

夏休みが終わったからか、館内はそれほど混雑していない。
比較的のんびりと鑑賞することができた。
さすがに「ZEN」の人気は根強いようで、外国人が意外にも多いことに驚いた。

京都に初めてできた禅宗寺院、建仁寺。
建仁寺を開山したのが歴史の教科書にでている栄西。
その栄西の頂相(ちんぞう/禅僧の肖像画のこと)にはじまり、
五山を代表する禅僧の頂相、彫像、書などが展示されている。
これまで書籍でしか見たことがなかった夢窓疎石(むそうそせき)像には感動した。

仕事柄、どうしても目がいってしまうのは禅僧の書。
張即の書、気がみなぎっていた。
癡兀大慧(ちこつだいえ) 、春屋妙葩(しゅんおくみょうは)、
両禅僧の遺偈(ゆいげ)は、この書を書いたあとに息絶えたのだと思うと
情景が脳裏に浮かび、胸が熱くなった。
書が斜めに流れたり、文字が揺れていたりするのだが、
臨場感があり、かえって迫力さえ感じる。
高僧の境地、奥深さを改めて知らされた。
自分のような凡人には辿りつけない世界である。
※遺偈(ゆいげ)とは、禅僧が死の間際、
 その境地などを門弟や後世のために書き残したもの。



遺偈ではないが、夢窓疎石の墨蹟「別無工夫」(別に工夫なし)。
この書の前では、しばらく釘づけになってしまった。
伸びやかで、よどみなく澄み切った線、起筆や潤滑の美しさ。
書いている時の筆が紙をこする音や書く速度のめりはり、
そして夢窓疎石の呼吸が肌に伝わってきた。
いいものを見せていただきました。本物を見られて本当に良かった。

「別に工夫なし」……深いことばです。

明日の書ブログ(もうひとつのブログ/日々是絶筆)はこれで決まり!

感動と同時に身の引き締まる思い。
もっと精進しなければと痛感した。

書の場合、精進しなければならないのが、書道だけじゃないところがみそ……。

書道をしている人も多く見にきていたようで、
連れの人に王義之の蘭亭序の話をしているご老人がいて
なんだか微笑ましかった。

帰りに図録を購入した。
図録を購入した場合、通常は少し丈夫な厚手のビニール袋に入れてくれる。
ところが、今回はエコバックと称した白の布の袋だった。
上部右側の写真。ワンポイントで「禅」と一文字。
外国人の方は喜ぶに違いない!

見おわった後、本館の前で一服二服。色々と考えさせられる展覧会だった。
京都にはしばらく行っていないが、ほんの短い時間、京都にいるような気分にもなれた。

残念ながら会期は9月9日(日)まで。
残された時間は少ないけれど、行こうか行くまいか悩んでいる人がいたら
ぜひとも足を運ぶことをお勧めします。やはり一見の価値あり!

九州の方は、来年2008年1月1日(火)〜2月24日(日)
九州国立博物館にて展示されるそうですので、興味のある方はご覧になってください。


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