最期の晩餐

どこでどんな死に方をしようがかまわない。
墓もいらない、戒名などもってのほか。
散骨、風葬が理想。
海の藻屑、土に還る、風に舞い飛ぶ。
いずれにしても、痕跡もなく自然に還る。

それをよしとする人間が、最期の晩餐を考えるのも妙な話。

希望する最期の晩餐を摂れる時点で、意外と元気。
病死の可能性は相当低い。



メニューは、いたってシンプル。


小振りのどんぶりに半分ほど、あたたかい白飯をもる。
そこに熱いほうじ茶を注ぐ。
飯が泳ぐほどに。
さらさらと喉に流れ込む、ほうじ茶の茶漬け。
それに、お漬物。

これ究極の一品。
いや、自分にとっては、逸品。

わがままを聞いてもらえるのなら、
お漬物は盛り合わせを希望。
みぶ菜、すぐき、白菜の古漬け。
胡瓜と茄子の糠漬、ほか少々。


シンプルにして贅沢。




あの日、彼は最後に何を口にしたのだろう。




もうすぐ亡父の命日。





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22:28 | つれづれ | comments (15) | trackbacks (0) | edit | page top↑